DeNA・筒香が見せるベテランの矜持 「絶対、葛藤はあると思うけど」コーチも目を細める“チームの顔”としての姿勢
DeNA・筒香嘉智外野手(33)が17日の巨人戦(東京ドーム)で、待望の今季1号を放った。左腕・横川の肩口から入ったスライダーをとらえが豪快な一撃は、今季40打席目での待望のアーチ。背番号25は「感覚的には長かったですね」と振り返ったが、そこに至るまでの姿勢には、主砲としての矜持があった。
この日の試合前時点での打率は・143。決して状態が良いとは言えなかった。だが、若手時代からの打撃の師匠でもある大村巌野手コーチ(55)は、開幕以降の筒香の様子について、こう明かしたことがある。「心の中には絶対、葛藤はあると思うけど、言葉にも感情を顔に決して出さない。ベテランと言われる年齢で、実績もある立場。結果が出なくても常に毅然としていないといけない。それは簡単なようで、なかなかできないこと」。
常に大きな注目と期待が寄せられ、当然のように結果が求められる立ち位置。当事者しか分からない悩みを抱えていたはずだが、チームの顔であることを意識し、打席で結果が出なくとも、ベンチに戻れば仲間を応援。常に泰然と振る舞い続けた。筒香はどんな時でも背中を見せ続けている。(福岡香奈)