楽天・辰己 バット三刀流の理由 「こけし」で打球速度UP「牛骨」も臨機応変「魚雷バット」既に発注済み

 9日の日本ハム戦で「こけしバット」を使用する辰己
 辰己が使用する「こけしバット」とタイカッブ型のバット
2枚

 屈辱の本拠地6連戦6連敗を喫し、最下位に沈む楽天。浮上の鍵を握るのが開幕4番を任されながらも、ここまで打率・229と本来の力を発揮できていない辰己涼介外野手(28)だろう。開幕から今季の相棒に選んだ「こけしバット」に現在使用する「牛骨バット」、さらに話題の「魚雷バット」も発注済み。異例とも言える“三刀流”の狙いに迫る。

 一流打者の傍らには、「相棒」とも言われるこだわり抜かれたバットがある。昨季158安打で最多安打のタイトルを獲得した辰己は今年新たな武器を手にし、一風変わったバットを振り込んで25年シーズンを迎えていた。

 通称「こけしバット」だ。グリップエンドが太く、1980年代から90年代にかけて活躍した山崎賢一さんが使用していたことで有名。重心を手元に寄せることで、スイングが最短距離で無駄のない軌道を描くことができる。辰己自身もオススメされて手に取った。

 「どれくらい上がったかは分からない」と具体的な数値は不明ながらも、測定した打球速度が昨年よりも速くなったことで採用。「その日に打ってみて速かったのでこれにしました」と、フィーリングを大切にする辰己は即決した。

 だが、現在はこけしバットと同時にグリップエンドが緩やかなカーブを描くタイ・カッブ型のバットも試合で用いる。こちらは今季から解禁になった「牛骨バット」で、「牛骨など硬質でのしごき」により表面加工を施したものだ。どちらも練習から持ち歩き、「どっちのバットでもヒットを打てると思う。ほんまにあったものをチョイスしている感じ」。どちらかに固執するのではなく、その日の状態や感覚に合わせて臨機応変に選択するのが辰己流だ。

 11日から正式に使用可能となった魚雷バットも既に発注済み。芯部分が太く、ヘッド部分に向かって細くなっていく形状はメジャーから話題になった新型バットだ。「届いたら使ってみようかなと思う」。3つの選択肢を持ちながら進んでいく辰己の今季はまだ始まったばかりだ。

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