「練習試合、健大高崎１６－５日大三」（２日、健大高崎野球部グラウンド）

　今春センバツで連覇を狙う健大高崎が２日、高崎市内の同校グラウンドで練習試合を行い、最速１５８キロ右腕・石垣元気投手（２年）が今年初の対外試合に先発した。メジャー３球団、ＮＰＢ４球団のスカウト計９人が視察した中、上々のスタートを切った。

　久々に浴びる多くの視線にも、気負いはなかった。スカウトのスピードガンで最速１５０キロを記録した直球の威力は健在。初回に２四死球を与えるなど課題も表面化したが、決め球を試行錯誤する中で「練習してきたスプリット（フォーク）で三振を取れた」と手応えも得た。

　二回に失策絡みで失点を許し、３回２安打１失点（自責０）、４奪三振。登板後は「球数も多くなったので、反省点がいっぱい。体が少し前に流れて体重を乗せられないまま投げてしまった」と不満顔でブルペンへ向かい、約２０球を投じて軸足の位置など修正を試みた。

　とはいえ、メジャースカウトの１人は「ポテンシャルが高い」と評価。ＤｅＮＡ・稲嶺スカウトは「直球の質が成長した。力任せの投球から、大人の投球に移りつつある」とうなずいた。

　「連覇は自分たちしかできない」と石垣。聖地に王者の帰還を示すべく、進化を続ける。

　◆石垣　元気（いしがき・げんき）２００７年８月１６日生まれ、１７歳。北海道登別市出身。１８０センチ、７８キロ。右投げ両打ち。投手。市立西小１年時に「柏木ジュニアーズ」で野球を始め、西陵中では「洞爺湖シニア」に所属。健大高崎では１年春からベンチ入り。５０メートル走６秒２、遠投１１０メートル。