「楽天春季キャンプ」（１日、金武）

　楽天のドラフト１位・宗山塁内野手（２１）＝明大＝が、球団では史上初となるＶＩＰ待遇でキャンプインを迎えた。オフィシャルグッズ売り場の隣に設置された“金武のタマゴ”の専門ショップ。０７年に入団した田中将でもなかった、キャンプ初日からユニホームとタオルが発売される異例の期待値となった。

　「２０年に１人の遊撃手」と称されるドラ１。昨秋ドラフトでは５球団が競合するなど、注目度は球界トップクラス。球団のグッズ担当者は「ファンの方の期待値が高い」と発売に至った経緯を説明し、宗山も「個人のものとなるとプロらしい。ファンの人たちを増やせるように」と活躍での恩返しを誓った。

　スタンドからいくつも掲げられた自身のグッズを横目に、宗山はプロとしてのスタートを軽快に切った。村林と遊撃の位置でシートノックを受けると“初失策”となるポロリに苦笑い。フリー打撃では１本の柵越えを放つなど初もの尽くしの初日となった。

　充実の一日を「８０点」と自己評価。「１日練習するだけでもすごい感じることはたくさんある。まだまだこれから」と表情を引き締める。見守った三木監督からも「起きることに一喜一憂してもし過ぎない。全てが財産になる」と金言も送られた。時折小雨も降った金武で踏み出した一流選手への道。ここから大きく羽ばたいていく。