巨人・田中将“改造”久保コーチとマンツーマンでネットスロー1時間超!無敗13年理想に縦回転意識
「巨人春季キャンプ」(1日、宮崎)
昨季限りで楽天を退団して巨人に移籍した田中将大投手(36)は、初日から昨季菅野を復活させた久保康生巡回投手コーチ(66)と投球フォーム改造に乗り出した。
ひたすらネットに白球を投げ込んだ。1時間を超え、球数200球以上。カゴ一杯に入ったボールをすっからかんにし、一度集めてはまた投げた。野球少年のように無邪気な笑顔を浮かべ、「疲れました。(1時間以上も)そんなにやってました?」。時間を忘れるほど夢中で腕を振れた。
マンツーマンで指導した久保コーチは、ブルペンの傾斜を逆に使って投げさせるなど引き出しを駆使し、右腕のフォームにメスを入れた。
改善ポイントは横になっていた体の回転を縦にすること。「勝っている時期はやっぱりすごく正しい」と田中将のNPB時代のビデオを見返した久保コーチは楽天時代の13年に24勝0敗を挙げたフォームを理想とする。右腕も「昔は自然とできていた部分が少しずつ崩れて大きな崩れになっている」と同コーチと同様に近年の不調の要因を分析した。
当初は1日のブルペン入りを予定していたものの、キャンプ前に久保コーチと話し合ってネットスローでのフォーム改良を優先した。「(フォームの)見た目も変わるだろうし。今感覚をがらっと変えようとしているので」。プラン変更は日米通算197勝右腕が再起に期し、名伯楽を信頼した証しだ。
「本当にありがたいと思っています。うまく投げられる時の感覚はすごくいい」。今後1週間から10日はブルペン入りはせずにフォーム固めに注力する方針。久保コーチと二人三脚で歩み、全盛期の姿を取り戻す。