初めて１軍キャンプメンバーに入った日本ハム・山口アタル外野手が２１日、鎌ケ谷で自主トレを行い、猛アピールを誓った。強打が売りの育成３年目。２０２３年の左膝手術などケガに苦しんだ時期もあっただけに「本当にビックリしました。でも、うれしかった。ケガが多くても、キャンプの始まりからチャンスを与えてくれた。とても感謝しています」と声を弾ませた。

　今オフは初動負荷トレーニングや打撃フォームの修正に取り組んできた。「動きが柔らかくなった。（スイングも）横振りになっていたのを縦振りに変えた感じ。ラインに長くバットが入って、多少ずれても強い打球を打てるように」と狙いを説明。「まだ新しい振りで実戦はしていないから、ピッチャーに対してどういう感じか、見るのが楽しみ」と成果の確認を心待ちにした。

　１軍メンバー入りが発表された前日、新庄監督は「何がいいかって、思いっ切りそんなに軸がぶれずにグンと振る」と山口の長所に言及。「セカンドとファーストの後ろぐらいにフワフワって、バットの出がいいから、そこに“３打数４安打”ぐらい打つかな（笑い）」と期待していた。

　ジョーク混じりの現実的には不可能なむちゃぶりにも、山口は苦笑しながら「監督からそういう期待をされてるから、やるしかない。３打数４安打、打つしかないっす。何とかしてやるしかない」と宣言。実戦初打席からのインパクトのある活躍に「それを目指してます」と照準を定め、早期の支配下登録へ「そこまでまだ考えていないけど、一日一日いいアピールができれば、あとはどうにかなるんじゃないかと思っています」と全力を尽くす構えを見せた。