センバツ大会休養日の２９日、４強進出を決めた各チームは甲子園近郊で練習を行った。昨春に続き準決勝へ駒を進めた報徳学園は西宮市内の同校グラウンドで練習を行い、大角健二監督（４３）は２大会連続となる大阪桐蔭撃破も、優勝に向けて気を引き締めた。石川県勢初の春４強を果たした星稜は西宮市内で調整。準決勝は３０日、決勝は３１日に行われる。

　目下最強のライバルを打ち破ったが、その後が大事だ。大角監督は「日本一を狙いたいということの次には、大阪桐蔭さんに勝ちたい」という悲願を、センバツの舞台で２年連続達成。ただ、昨年は「打倒桐蔭を（昨年の準決勝で）達成して浮ついてしまったかも」と決勝は不発で、準優勝に甘んじた。

　今年は同じ轍（てつ）を踏まない。指揮官も準々決勝の直後から「次の試合に向けて気持ちも引き締まった状態」と切り替え、チームにも緩まないよう求めた。もっともバッテリーと話し合った際には「去年を経験していて、すんなり話を受け入れてくれた。次に向いている実感がある」と選手たちも理解していた。

　二枚看板も頼もしい限りだ。今大会の投手陣をけん引してきた、主将でエースナンバーを背負う間木歩投手（３年）は「チームの結果につながるような投球をしたい」。前日、大阪桐蔭打線を９回１失点に封じた今朝丸裕喜投手（３年）は「後ろに間木がいるから安心して投げられる。でも決勝で投げて、優勝投手になりたい」と闘志十分で、まずはチームとして中央学院を倒すだけだ。