大阪桐蔭・境が大会第3号のランニング本塁打 右翼フェンス直撃打球で一気にホームへ 甲子園どよめく 西谷監督も絶賛
「選抜高校野球・2回戦、大阪桐蔭4-2神村学園」(27日、甲子園球場)
大阪桐蔭の境亮陽外野手が1点リードの五回に大会第3号となるランニング本塁打を放った。
きれいに振り抜いた打球は右翼へ向かって高々と舞い上がった。神村学園の右翼手が懸命に背走する中、打球は右翼フェンスの最上部に直撃。跳ね返って右翼の芝生を転々とした。
「低反発バットだったので、柵は越えないかなと思って。落ちたらすぐいけるようにと思ってました」と境は一気に三塁へ。まだ打球処理が追いついていないのを見ると、三塁ベースも回った。これに甲子園は大きなどよめきに。最後はスライディングでホームも陥れ、ランニングホームランとなるとスタンドは大歓声にかわった。
大きなストライドでダイヤモンドを駆け抜ける姿。中学時代にジュニアオリンピック前の予選で100メートル11秒06をマークした快足ぶりに場内のファンは一時騒然となった。
中学時代はクラブチームの野球と中学の陸上部を掛け持ちにしており「平日はチームの練習がなかったので、平日は部活、土日は野球をやってました」と境。陸上で好記録を出しながらも「野球のために入ったんで」ときっぱり。同校OBで現在は中日で活躍する根尾の背中を追って、岐阜から強豪校に入った。
強打の大阪桐蔭で今大会チーム1号がランニング本塁打。低反発バットが導入される中、NHKの中継では解説の川原崎氏「このバットはこれがあるんですね」と評した。
チームは神村学園を押し切り、3年連続のセンバツ8強へ進出。西谷監督は境の状態が落ちかけていたことを明かし、試合前にコーチと二人三脚で打ち込みを行っていたエピソードを披露。「状態が悪くなりかけていたけど、いい形でゲームに入ってくれた」と語っていた。