中日・高橋宏は「素質を殺してしまっている」課題の制球難解消されず「まずはフォーム固めないと」前中日コーチの西山秀二氏が指摘

 力投する先発の高橋宏(撮影・中田匡峻)
 1回、安打を放つ近本(撮影・田中太一)
 先発の高橋宏(撮影・飯室逸平)
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 「オープン戦、中日4-3阪神」(16日、バンテリンドーム)

 中日先発陣の一角を期待される中日・高橋宏斗投手が先発したが、3回5安打3四球1失点。3回までに73球を要するなど、課題の制球難を解消する投球を披露することはできなかった。昨年まで中日で1軍バッテリーコーチを務めたデイリースポーツ評論家の西山秀二氏は「まずはフォームを固めて、リリースポイントを安定させないと。今は自分の素質を殺してしまっている」と指摘した。

  ◇ ◇

 初回、近本に右前打を許した後、ランエンドヒットの中野を二ゴロ、前川を見逃し三振に仕留めたが、大山、ノイジーに連続四球。満塁のピンチを背負って糸原に先制の左前適時打。最少失点で踏ん張ったが、初回だけで34球を要した。

 二回無死一塁、三回も四球と連打で1死満塁のピンチを背負いながら、後続を断ってスコアボードにゼロを刻んだが、捕手・木下が構えたミットの位置とは外れた逆球も多かった。

 西山氏は「去年までの課題である制球難を解消できていないね。3球で1ボール2ストライクのカウントを作ってほしいのに、ほとんどがその逆で、常に打者有利のカウントになっていた。引っかけたボール、抜けたボールも多く、あれでは木下としてもリードのしようがない」と指摘する。

 制球が荒れる原因については「まずフォームが固まっていない。だから、リリースポイントも安定しない。『おっ』という球もあるけど、それが続かないのは、フォームの不安定さに尽きる」と解説した。

 西山氏が同じチームでユニホームを着ていた昨年も「すごい素質を持った投手」として見ていた。だが、「まだ高橋宏斗という投球スタイルを確立できていないのに、山本由伸の投球フォームをマネしたように、少し早く上を見すぎた。足を上げる、上げないとか、そんな簡単に結果が出るほど甘い世界ではない。他人もうらやむ貴重な素質が、今は悪い方向に向いてしまっている。まずは自分のフォームを固め、リリースポイントを安定させ、先発投手として一定の結果を残してから、次のステップに進んでいった方がいいと思う」と持論を述べた。

 一方、4回からの2イニングを無安打無失点に抑えた左腕・橋本については「彼は去年までの課題だったコントロールという部分において、去年の秋からしっかり自分を見つめ直し、真摯に課題に取り組んできた結果が出た。ストライクを取りたい場面で楽にカウントを整えられていた。今年のブルペンを助ける存在になれるんじゃないかな」と期待を寄せた。

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