21世紀枠は別海と田辺 別海はビニールハウスで練習、極寒地域のハンデ乗り越える 宝委員長「非常に評価が高かった」
「選抜高校野球・選考委員会」(26日、大阪市内)
今年から1校減り、2校となった21世紀枠の出場校が発表され、候補校9校から別海(北海道)と田辺(和歌山)が選出された。
別海は道東という地理的不利にあり、最低気温0度未満の冬日が年平均で半年以上という条件下、ビニールハウスを活用するなど工夫しながら力をつけ、秋の道大会4位という好成績が評価された。春夏通じて初となる甲子園に16人の部員で挑む。
田辺は76年ぶり3度目の出場。指導者とスクールカウンセラーの連携により生徒一人一人との対話を重視するあり方がこれからの時代に合致すると評価された。秋には市和歌山、智弁和歌山を破って県準優勝と実力も備える。
99年ぶり出場を目指した鶴丸(鹿児島)などが選に漏れた。また昨年までの東日本、西日本という区分を設けずに選考された。宝委員長は「非常に難しかった」と振り返り、「9校の中で非常に評価が高かったのは別海高校。高校野球の理念にふさわしい姿が評価されました」と別海を選出した経緯を説明。「人口1万4000人の町を盛り上げていることも評価された」と語った。
田辺については「4校の中での争いとなり、僅差で田辺となった」と説明。「120年の歴史を持つ伝統校でベンチ入りは20人に満たないですが、愛される野球部を目指して野球教室を開催するなど、地域貢献も評価された」と語った。