須磨翔風 逆転サヨナラで初甲子園に大前進 主将・榧谷が決勝打
「秋季高校野球近畿大会・1回戦、須磨翔風5-4智弁学園」(28日、大阪シティ信用金庫スタジアム)
1回戦2試合と、準々決勝1試合が行われた。初出場の須磨翔風が智弁学園を延長十回タイブレークの末、5-4の逆転サヨナラ勝ち。同校初の甲子園出場に一歩前進した。40年ぶりの出場となった耐久は社に5-4で競り勝った。大阪桐蔭は報徳学園との接戦を4-3で制してベスト4入り。5年連続のセンバツ出場を当確させた。
学校の歴史に新たな1ページを刻んだ。同校OBの阪神・才木も到達できなかった近畿の舞台で、劇的な逆転サヨナラ勝ち。決勝打を放った主将の榧谷(かやたに)颯人内野手(2年)は「なんとか食らいついていきました」と笑顔で殊勲打を振り返った。
今夏の甲子園16強の強豪と互角に渡り合った。延長十回に1点を勝ち越されるも、その裏2死二、三塁で打席には主将。「来た球を打つだけでした」と左翼越えにサヨナラ打を放ち試合を決めた。
1点リードの六回には“魔曲”に翻弄(ほんろう)される場面も。「浅野(遊撃手)とジョックロックが流れ出して『すごいな』と言っていたらエラーしてしまいました」と痛恨のトンネル。同点に追いつかれるきっかけとなっていただけに「取り返せるチャンスだと思いました」と十回の打席は気合十分だった。
今秋、地区大会からの計10試合で3点差以内の試合を制したのは7試合。この日も初回に2点を先制されるも主将は「粘り強さは智弁学園にも負けていなかったと思うので自信もって戦えました」と接戦の強さを武器に勝ち上がっている。
近畿8強入りを決め、初の甲子園出場に大きく前進。次戦、こちらも初の聖地を目指す耐久との一戦に勝利すれば来春センバツ出場が当確となる。榧谷は「一戦必勝で勝ちたいと思います」と力を込めた。



