日本ハムの北山亘基投手（２４）がオリックス・山本由伸流トレーニングで来季のエースの座を狙う。２０日、千葉県鎌ケ谷市の球団施設で秋季練習に参加。「来シーズン、ファイターズのエースになります」と力強く誓った。

　今季は５月から先発に転向。その初戦となった同４日の西武戦（ベルーナ）で６回無安打無失点の好投で勝利投手となるなど、６勝を挙げた。来季に向けて「上沢さんもメジャー目指して、加藤さんもＦＡありますし。どちらが抜けても、それ以上の活躍ができれば」とその座を継ぐ思いだ。

　今オフのトレーニングのテーマとして「自重の中で自分の体をうまく扱うような方向性で」と明かした。オリックス・山本もウエートトレーニングはせず、主に自重を使ったエクササイズで現在の地位を築いた。実は北山が大学時代から取り入れているトレーニングも、山本と同系統のものだった。

　入団から２年間。あえて様々なトレーニングに挑戦してきた。今季はウエートトレーニングも取り入れたが、夏場以降調子を崩した。「この界隈で言われているトレーニングは僕全部やりました。人体実験」と笑う。そんな試行錯誤の末、３年目の来季に向けては原点回帰。自重を使ったエクササイズに戻す結論に至った。「そこを本格的に今後はやっていこうかなっていう決心がついた」。“由伸流”で臨むことを決めた。

　「筋肉をいっぱいつけるではなくて、バランスよくしなやかに自分の体を使って投げるっていうところが自分の持ち味。ボールの質にも関わってくると思う」とその狙いを明かす。オフのテーマは「シンプルに、深く」。遠回りしてたどり着いた原点。エースとして１年間マウンドを守り抜く肉体を作り上げる。