青学大18年ぶりV 今秋ドラ1候補・常広が三塁踏ませぬ圧巻の10K完封!個人で2冠!

 「全日本大学野球選手権・決勝、青学大4-0明大」(11日、神宮球場)

 青学大が4-0で明大に快勝し、2005年以来18年ぶり5度目の優勝を果たした。今秋ドラフト1位候補の常広羽也斗投手(4年・大分舞鶴)が先発し、7安打10奪三振で完封。大一番で圧巻の投球を披露し、最高殊勲選手賞と最優秀投手賞の2冠に輝いた。明大は走者を出しながらも得点につなげることができず、19年以来7度目の日本一を逃した。

 最終打者の打球をグラブに収め、一塁へ送球すると常広は両手を広げてガッツポーズした。18年ぶり5度目の日本一を達成。「普段はマウンドであまりしないけど、テンションが上がってガッツポーズが出た」といつものポーカーフェースを崩し、仲間と喜び合った。

 圧巻の投球だった。7安打を浴びながらも、制球力抜群の直球とキレのある変化球で10奪三振。二塁に走者を背負っても、「今日は絶対に点を取られないようにした」とギアを上げ、三塁すら踏ませなかった。

 反骨心を糧に成長した。大分舞鶴から指定校推薦で青学大に進学。「スポーツ推薦の人には絶対に負けたくないと思って練習していた。最初はただがむしゃらに投げているだけだったのが、バッターと勝負できるようになった」と日本一を決める大事なマウンドを任されるまでになった。今大会は2試合に登板し、15回を投げて防御率は0・00。最高殊勲選手賞と最優秀投手賞の2冠に輝く、圧倒的な成績を残した。

 そんな右腕がマウンド上で一番大事にしていること。それは「ピッチャーの本能を出して、意地で腕を振って投げること」。金メダルを手に、「今まで頑張ってきたことが報われた」と照れながらもうれしそうに笑った。

 ◆常広羽也斗(つねひろ・はやと)2001年9月18日生まれ、21歳。大分市出身。180センチ、73キロ。右投げ右打ち。投手。豊府小3年から豊府少年野球団で野球を始め、南大分中では大分シニアでプレー。大分舞鶴では1年夏からベンチ入り。青学大では2年春からリーグ戦デビュー。最速153キロ。50メートル走6秒2、遠投120メートル。

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