３月に開催された第５回ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）で、野球日本代表「侍ジャパン」を世界一に導いた栗山英樹前監督（６２）が４日、都内で映画「憧れを超えた侍たち　世界一への記録」公開記念舞台挨拶に登壇した。

　舞台挨拶の中盤、ダルビッシュの存在について問われた栗山前監督は「多くの人に、みんなが野球を楽しそうにやっている姿を見てもらえたと。そういう空気をダルが作ってくれた」と感謝した。

　その上で「歴代の監督の中で、監督主催の食事会をやっていないのは、僕が最初で最後だと思います」と説明。「お金がないわけじゃないですよ」と笑わせながら、「ダルと悠平（中村）には『なんかあったらオレがやるから言ってね』と話してはいたんですけど、選手同士が信頼関係を築くのが一番。ダルがすごいいっぱい、お金を使ってくれたおかげだと思っています」と続けた。

　同大会では、ＭＬＢ所属の日本人選手として唯一、宮崎合宿から参加。グラウンドで助言を送るだけではなく、節目、節目で食事会を開催するなど、最年長としてチーム一丸の雰囲気作りを担った。栗山前監督も大会中、「このチームはダルビッシュ・ジャパン」と口にしていたが、改めて感謝の言葉を語った。

　栗山前監督は任期満了に伴い、５月末で代表監督を退任した。同映画がは６月２日から３週間、全国１３４劇場で公開される。