「日本ハム２－１ヤクルト」（３０日、エスコンフィールド）

　右へ左へ、覚醒の２発が試合を決めた。４番に座った日本ハム・万波中正外野手が、四回に両リーグ２ケタ本塁打１番乗りとなる１０号右越え同点ソロ。六回には自身初の２打席連続となる１１号決勝ソロを左中間席に放り込んだ。

　決勝弾を「ちょっと自分を褒めてあげたいと思います」とニッコリ。そして両リーグトップの１１号に「素直にうれしいです。すごいバッターがいる中で一瞬でもトップ」と笑顔で喜んだ。

　新庄監督は万波の状態について「選球眼がいいです。去年とは全く違う万波君が出ている」と評価する。「長続きするとは思わない」と半信半疑ながらも「少しの間は４番でいかせようかなと思います」と主砲固定を明言した。

　これで５月の勝ち越しが決定。月間１３勝は新庄政権下では最多となった。それでも「あんまり意識はしていないかな。勝ち越しとか。とにかく３連戦で２つ勝ちたいなという意識はありますね」と目の前の試合を重視する姿勢は変わらない。

　１戦必勝の中で、頼りになる４番の誕生。万波は昨季交流戦後半で不振となり、その後２軍降格した。今季はサプリメント摂取で疲労軽減。調子を持続させる。「交流戦でホームラン１０本、目指します」と頼もしかった。