DeNA・牧 お待たせ1号 今季39打席目で待望初打点「仕事できてよかった」
「ヤクルト1-6DeNA」(12日、神宮球場)
待ち焦がれた4番の帰還に、スタンドからは大声で名前を呼ばれ続けた。今季初アーチに、待望の初打点。DeNA・牧秀悟内野手(24)が安堵(あんど)の表情を見せた。「4番が0打点のままだと、点も取れない。何とか仕事ができてよかった」。雨にぬれた神宮で笑顔のデスターシャだ。
一振りで制した。1点を追う三回。侍で同僚だった高橋と2度目の対戦は2死一塁で迎えた。勝負はフルカウントまでもつれ、その6球目。外角高めに浮いた直球を振り抜くと、打球は左中間席へ。「今シーズンなかった感覚だった」と、今季39打席目でついに会心の一撃を放った。
少しだけ表情が緩んだ。世界一奪還を成し遂げ、その後はぶっつけ本番となる実戦なしの道を選んだ。「体調面を戻したい」と練習のみで迎えた開幕。なかなか上がらない状態に、休日返上でバットを振り込んだ日もあった。打撃の動画を見直し、試行錯誤を続ける日々。「打つ方向を意識していました」。もがいていた時間が、ようやく動き出した。
頂点だけを目指すシーズンだ。牧は表情を引き締める。「ざきさん(宮崎)や桑さん(桑原)が打ってくれていたので、何とかこれからは自分が引っ張っていけるように頑張っていきたい」。4番として背負いたい“もの”がある。




