大垣日大・78歳の阪口監督「(自身通算)40勝は夏取る」と語る名将の執念 「甲子園のベンチは人生」

 試合前スタンドへのあいさつを終え、ベンチへ引き上げる大垣日大・阪口慶三監督(撮影・伊藤笙子)
 5回の攻撃前、選手たちに声をかける大垣日大・阪口慶三監督(左上)=撮影・伊藤笙子
 沖縄尚学相手に及ばず、初戦敗退となった山田渓太(中央)ら大垣日大ナイン(撮影・伊藤笙子)
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 「選抜高校野球・1回戦、沖縄尚学4-3大垣日大」(18日、甲子園球場)

 大垣日大(岐阜)の阪口慶三監督(78)は自身甲子園通算40勝をかけた戦いに挑んだが、1点及ばず敗れた。試合後は「むちゃくちゃ悔しい!」と悔しさをにじませ「夏はもう少し強いチームを作ってくる。選手ももう少しパンチのある体じゃなきゃ。40勝は今年の夏に取ります」と雪辱を誓った。

 5月に79歳を迎えるが、聖地での試合前ノックは自ら打った。「魂を込めたノックを自分でやらないかんと思っている。でも、私のノックはもうダメだね。一生懸命打ってもボールが生きていない。子供に悪いなと心の中でわびながら打った」と、もどかしさを感じながらも必死にバットを振る。

 敗戦の中にも、孫の高橋慎内野手(3年)の3安打が光った。阪口監督は「いい選手。高橋も、もう少し体重が付けば(打球が)ライトスタンドへ入る」と目を細めた。高橋も「1打席目は、去年の甲子園の反省を生かして初球から狙った。対応できる自信があった」と初回、初球を狙い打った中前打を振り返った。「僕らの目標は夏の優勝。絶対に戻ってきたい」と、祖父との全国制覇を掲げた。

 これまで昭和、平成、令和の3元号で甲子園勝利を挙げてきた名将。健康の秘訣(ひけつ)を尋ねられると「子供が好きだから。寝ても覚めても高校野球。甲子園のベンチは人生です。あそこに入ると鳥肌が立つ。あそこに立つためにまた夏、強いチームを作って来ます」ときっぱり。その瞬間、眼光は一層輝きを増した。

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