DeNA・小園が飛び込んだ“新世界” 涌井に弟子入り「1日10キロ」とにかく走った

 2年目の飛躍が期待される小園(撮影・佐藤厚)
 大阪にある実家に今も貼ってある、市立和歌山高時代の背番号「18」(本人提供)
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 「DeNA春季キャンプ」(6日、宜野湾)

 各球団のタイムリーな話題、注目選手を紹介する新企画「旬」。今回は昨年のドラフト1位、DeNA・小園健太投手(19)を取り上げる。ハマのエースナンバー、背番号「18」を背負う責務、宿命。1軍デビューなしに終わった「もどかしい」昨季と決別するため、今オフは中日・涌井に弟子入りした。1日10キロの走り込みで目指す飛躍。2年目に懸ける春が始まった。

 背負う宿命がある。少し大きくなった背中に、小園が2年目に懸ける春を見た。「自分としても開幕から投げていきたい。そこにしっかりと合わせられるようにやっています」。もどかしさを感じ続けたプロ1年目。しかし、今年は違う。飛躍をイメージし、2度目の宜野湾に入った。

 キャンプ第1クールでは、5日間で3度のブルペン入り。さらに5日には打撃投手も務め、実戦形式での練習も終えた。自分で考え、間隔や投じる球数などを“決断”する毎日を送っている。管理されていた昨キャンプからの自立。「テーマは、フォームの安定性や再現性。何球投げても同じフォーム、力感で投げられるように意識してやっている」と課題と向き合っている。

 今オフは“新世界”にも飛び込んだ。先輩にお願いし、涌井との合同自主トレに参加。球場だけでなく、坂道やゴルフ場にも場所を移し、とにかく走った。「一日あたり10キロくらい。僕は最初はついていくので精いっぱいなのに、涌井さんは全然平気に走っていた」とすごさを実感。「意識の高さ。ランニング一つとっても、走る姿勢から違う。一つ一つ意識しているな」と、見て学ぶことも多かったという。

 1軍登板なしに終わった昨季。体作りに専念し、「肩も肘も万全なのに、試合に投げられないのが一番もどかしいというか」と歯がゆさもあった。また市立和歌山時代にバッテリーを組んでいた同級生のロッテ・松川は先に1軍デビュー。「『松川が出てるから悔しくないんか』って、結構聞かれたりするんですけど。でも全然そうは思っていなくて、松川も頑張ってるから自分も頑張ろうという思いにすごくなった」と奮起の材料に変えた。

 三浦監督が現役時代に背負ったハマのエースナンバー「18」の系譜がある。高校時代に初めてもらった番号でもあり、悔しさが染み込んだ背番号は大阪の実家に今も飾ってある。目指すはハマの精密機械。「涌井さんのような投球スタイルにすごく憧れる。コントロールのいい投手になっていきたい」。憧れは目標に変わり、実現するための道しるべとなる。飛躍の2年目へ。小園が一心不RUNに駆け上がる。

 ◆小園 健太(こぞの・けんた)2003年4月9日生まれ、19歳。大阪府出身。185センチ、90キロ。右投げ右打ち、投手。市和歌山から21年度ドラフト1位でDeNA入団。市和歌山では1年春からベンチ入り。3年で春の甲子園出場。昨季は体作りに励み1軍登板なし。イースタンでは3試合で勝敗なし、防御率0・00。

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