東海大菅生 異例笑顔なき会見 五厘より短い決意の丸刈り 全員野球で頂点へ
第95回選抜高校野球大会(3月18日開幕・甲子園)の出場36校を決める選考委員会が27日、大阪市内で開催された。笑顔なき異例の選出会見だ。昨秋の都大会優勝校・東海大菅生が2年ぶり5度目の出場。ただ、同校は昨夏の体罰問題で前監督の若林弘泰氏(56)と野球部部長の解任を前日に発表したばかり。選考委員から名前を読み上げられても、部員たちは直立不動で表情を崩さなかった。
大会まで約1カ月半。新体制からの準備期間は短い。コーチから新監督に就任した上田崇監督(29)は「選手一人一人のポテンシャルは良いものを持ってる。子どもたちが伸び伸びとできるようなサポートを」と選手を信じて甲子園に臨む。渡部奏楽主将(2年)も「自分たちがひとつになれるチャンス」と前を向いた。
喜びの感情を出さなかった部員たち。それでも、聖地への思いは五厘刈りより短い丸刈り頭で表した。通常は大会前に行っているという散髪だが「節目の日に気合を入れて(チームで)ひとつになって気持ちの入った野球をしたい」と主将。逆境も全員野球で乗り越えて、春の栄冠を取りにいく。