【谷佳知氏の眼】宇田川、山崎颯を欠いても揺るがなかったオリックス救援陣

 「日本シリーズ・第5戦、オリックス6-4ヤクルト」(27日、京セラドーム大阪)

 オリックスは1点ビハインドの九回、敵失で追いついた後に吉田正尚外野手(29)が右越えにサヨナラ弾を放ち、通算成績を2勝2敗1分けの五分とした。デイリースポーツ評論家・谷佳知氏(49)は接戦に持ち込んだリリーフ陣の奮闘に注目。主砲の劇弾

は「層が厚いリリーフ陣が呼び込んだ」と絶賛した。

  ◇  ◇

 層が厚いリリーフ陣が呼び込んだ逆転サヨナラ勝利と言っていいだろう。

 オリックスは負けられなかった第4戦で宇田川、山崎颯をともにイニングまたぎで起用し、1-0の完封勝利を収めた。あの展開で勝つには2人をつぎ込むしかなかったし、その結果、第5戦はともにベンチから外れた。大きな決断だったと思うが、中嶋監督ら首脳陣の中では2人がいなくても賄える、という自信があったに違いない。

 2-2で迎えた五回。先発の田嶋が崩れて1死一、三塁のピンチを迎えた場面で、2番手に比嘉を投入した。右打者に対しては内角のシュート系、外角のスライダーで揺さぶり、ゴロを打たせるのが得意なピッチャーで、経験も豊富。宇田川、山崎颯が不在の中で、あの場面を託せるのは比嘉以外になかった。

 オスナに対して初球の外角スライダーはボールになったが、これは誘い球。2球目の内角直球でファウルを打たせて、3球目は低めにしっかりとシンカーを投げ切って、狙い通りに遊ゴロ併殺打に仕留めた。持ち前の投球術が光った、これぞ比嘉という3球。ベンチの期待に見事応えた。

 3番手の近藤はつかまったが、阿部、平野佳、ワゲスパックが無失点でつなぎ、1点ビハインドのままで九回の攻撃を迎えることができた。質量ともにそろっているリリーフ陣だからこそ、手にできた1勝だと思う。第6、7戦には宇田川、山崎颯が戻ってくる。このまま逆転日本一を成し遂げる可能性は十分にある。

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