「全国高校野球選手権・準々決勝、下関国際５－４大阪桐蔭」（１８日、甲子園球場）

　下関国際が九回逆転勝ちで春夏通じて初の４強入りを決めた。３度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭を相手に接戦を繰り広げると、九回に４番・賀谷の２点適時打で逆転。甲子園史上に残るジャイアントキリングを成し遂げた。

　試合後、坂原監督は「なんて言っていいか。選手は本当に真摯（しんし）に野球に取り組んできてくれた。本当によく練習する選手たち。本当によかった。本当に、本当に笑われるかもしれませんが、ここを目指して頑張ってきた。みんなが頑張ってつかんだ１つの勝利だと思います」と、目に涙を浮かべながら、勝利を噛みしめた。

　大阪桐蔭相手に中盤までクロスゲームを展開。「もう本校が勝機があるなら終盤の勝負だと思っていた。食らいつくしかなかった。なんとか１点差、２点差でついていければと思っていた」と、語り、流れを引き寄せた七回の三重殺については「目の前にあるプレーを全力に取りに行った結果。しっかりとチャンスボールが転がる位置に配球してくれた」とうなずいた。九回の４番・賀谷の逆転打については「（逆転の二塁走者に）回ってくれ。そんな思いでした。よく走ってくれました」と、振り返った。

　決勝打を放ったのは五回の守備で失点に繋がる失策のあった賀谷。「自分のエラーで点が入ってしまって、（チームメートが）お前に大事なところで回すから、と話してくれていた。みんながそういう場面を作ってくれて、返せたのでよかった」と、涙を浮かべながら語った。

　九回の守備では１球ごとに鳴り響く地鳴りのような歓声と拍手を背に、３者凡退に打ち取り、大金星を成し遂げた。