横浜・玉城 名門の主将「汚すわけにはいかない」重圧背負い戦い抜いた夏

 「全国高校野球選手権・2回戦、聖光学院3-2横浜」(14日、甲子園球場)

 誰よりも深く長く、一塁アルプスに礼をした。横浜(神奈川)の主将・玉城陽希捕手(3年)は「4番・捕手」で出場し4打数無安打1三振。二度同点に追いついたがあと一本が出ず「このユニホームを着ている以上勝たないと意味がない。悔しいです」と涙を流した。

 「数々の先輩方が甲子園で勝ってこのユニホームを全国に広めた。そこを汚すわけにはいかない」。名門の主将という重圧と戦いながらも最後までやりきった。守備では2-3の六回無死一塁で犠打を二塁送球死。なお1死一塁では盗塁を刺し、チームを鼓舞した。

 昨夏の神奈川大会、一塁で出場していた玉城は邪飛を取る際にフェンスにぶつかり脳しんとうを起こした。頭痛などの後遺症が残り、今春には視力が低下したという。父・優さん(44)は「つらいことがあったので、できる限り長い夏を思い切りプレーしてほしい」と祈る思いでスタンドから見守った。

 今大会は玉城の選手宣誓で開幕。「最高の夏にすることを誓います」と堂々と宣言した。負けてしまったが「決して強いチームじゃなかったし、何度もうまくいかないことでチームが足踏みした時期もあったけど、最後に結束してここに来られたのは大きな夏の思い出になった」。この経験は必ず財産になる。

 ◆玉城 陽希(たましろ・はるき)2004年4月18日生まれ、18歳。神奈川県横浜市出身。172センチ、76キロ。右投げ右打ち。捕手。潮田小2年からニュー横浜スターズで野球を始め、6年時に横浜ベイスターズジュニアに選出。潮田中では中本牧リトルシニアでプレーした。横浜では1年秋からベンチ入りし、3年春から正捕手。遠投90メートル、50メートル走6秒4。

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