「全国高校野球選手権・１回戦、二松学舎大付３－２札幌大谷」（９日、甲子園球場）

　２年連続５度目出場の二松学舎大付（東東京）は九回表に追いつかれながらも、裏の攻撃でサヨナラ勝ち。辻、重川の投手リレーで辛くも逃げ切り、初戦を突破した。

　二松学舎大付は初回、安打と２四球で１死満塁の好機を作り、５番・大矢青葉外野手（２年）の右犠飛で１点を先制。三回２死三塁で、再び大矢が適時二塁打を放ち、１点を追加した。

　その後は両者好守が光り、０行進。夏初出場の札幌大谷（南北海道）は二松学舎大付の先発・辻の前に手こずっていたが、八回に１死から天野が右翼線へ三塁打。その後、遊撃へ強い当たりを放ち、１点を獲得した（記録は失策）。さらに１点を追う九回には２死走者なしの土壇場から代打・森が右前打、１番・飯田も連打で一、三塁と好機を作り、暴投の間に同点に追いついた。

　九回裏、二松学舎大付は先頭・押切が中前打で出塁すると、犠打と死球で１死一、二塁。最後は１番・親富祖が三塁線にサヨナラ打を放ち、試合を決めた。

　二松学舎大付の市原勝人監督は「辻と重川が辛抱強く投げてくれた。（序盤に）２点入ってから、ずっと追加点が取れなかったので、いつか追いつかれるのではと思っていたが。同点で止めてくれたので、なんとか九回で勝負を決めに行くんだとハッパを掛けた。甲子園でのサヨナラ勝ちは初めてなので、感無量。この子達が歴史を作ってくれた」と話した。

　札幌大谷の夏１勝はならなかった。