ヤクルト・石川 飽くなき探究心と勝利への渇望 元同僚のコーチが証言「湯沸かし器」
「オリックス1-2ヤクルト」(9日、京セラドーム大阪)
ヤクルト・石川雅規投手(42)が5回5安打1失点で白星を飾った。意地の74球で通算180勝目。さらに、交流戦での白星は27勝目で単独トップとなった。
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相談相手であり、最高の理解者だ。共に戦ってきた10年間を終え、今は投手コーチとして石川を見つめる瞳がある。石井コーチだ。
「体が小さいじゃないですか。だから、よく古田さんに『投球スタイルは技巧派なんだけど、気持ちは熱投派の一人だ』って。常に言われてましたね」
近くで見ていて感じるというのは、貪欲なまでに勝利を渇望する姿勢だ。冷静に見えて、そうではない。「マウンドに行ってもプンプンしていて入れない状態ですよ」とし、気持ちの熱さを「湯沸かし器」と表現した。
練習中から嗅覚を研ぎ澄まし、奥川にも「キャッチボールして」と熱望。飽くなき探究心に、プラスされる熱き思い。年々進化を遂げる石川に、もはや死角はないとさえ思う。(デイリースポーツ・松井美里)