「楽天０－１オリックス」（２０日、楽天生命パーク）

　オリックス・田嶋はヒーローインタビューが終わると、今季初勝利の喜びを笑顔でかみしめた。今季７戦目でやっとつかんだ１勝目。「やっぱり勝ち星というのは、すごくうれしい」。首位・楽天にも開幕から７戦目での初白星で、杜（もり）の都にオリ党の拍手が響き渡った。

　何度も何度も得点圏に走者を背負った。最大のピンチは四回、２四死球と安打で招いた無死満塁。「１点は仕方ないという余裕を持って、マウンドにいました」。後続を気迫のこもった投球で抑え込み、無失点という最高の結果で切り抜けた。

　援護点は三回に大城が放ったソロによる１点だけ。今季は好投しても、勝ち星に恵まれなかった。それでも「ネガティブな感情はなかったですね」。白星よりも、１軍で野球ができることに感謝の気持ちを持っていた。

　首位・楽天とは８・５ゲーム差。このカードが終われば、昨季優勝した交流戦が開幕する。「１つ勝って良かった」と中嶋監督。田嶋が最高の流れで、エース・山本にバトンを渡した。