治ってなかった巨人・戸郷の豹変癖 「心のスキを作らず1球入魂の気持ちで」と高代氏

 「DeNA6-4巨人」(26日、横浜スタジアム)

 巨人が戸郷の乱調で逆転負けを喫した。序盤の好投が信じられないような突然の崩れで五回に大量5失点。デイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏は「彼の悪い面が出た。技術の問題ではなく精神面なのかもしれない」と語り、心のスキを指摘した。

  ◇   ◇   

 今年の戸郷は安定していたし、前回の広島戦はこの2年間で一番の投球内容だと感じていた。この試合も四回までは丁寧な投球をしていたのに突然崩れるから理解できない。

 五回は先頭の戸柱にカウントで追い込みながらフォークが浮いたところをたたかれ二塁打された。

 だが、問題は一死三塁から投手のロメロに四球を与えたところにある。これも0-2と追い込んでから。

 桑原には内角球をうまく打たれたが、佐野に浴びた逆転打は初球、外角を狙った直球が内角に入る完全な逆球だった。

 さらに牧に対しても2ストライクと追い込んだあと、小林が外へのボールゾーンに構えた意図を無視するかのように真ん中高めへ。直球がシュート回転している分、威力は落ちる。相手は4番打者ですよ。投球があまりにもアバウト。雑すぎる。

 大量失点の原因はロメロへの四球だろう。確実に打ち取っていれば5点も取られなかったに違いない。

 だが、なぜそのような投球に至るのか。なぜ突然崩れるのか。最少失点で切り抜けられないのか。

 打たれまいと思って投げているのは分かるが、この悪癖を根治しないと、ベンチとの信頼はいつまでたっても築けない。これはメンタル面も関係しているのかな。

 ひとつ言えるのは、ピンチになって力を入れるのではなく、ピンチを招かないよう常に細心の注意を払い、神経を集中しながら投げることではないか。

 ピンチになると力が入りコントロールミスが出る。高い。甘い。逆球も増える。焦りからか動揺が表情に出てくる。

 それが難しいのは分かるが、現役時代に桑田コーチが見せた1球入魂の気持ちこそ、戸郷に必要だと感じるのだが。

 見た目があっさりした投げ方でテンポも速いから、調子のいいときはバックとの呼吸も合う。ただ打たれ出すと、点の取られ方もあっさりした印象をもたれてしまう。

 この日、巨人は勝てる試合を落とした。それもショッキングな負け方だった。

 しかし、戸郷はいいボールをもっているのは確か。だから先発を任されている。マウンドでは心のスキを作らず、全球に魂を込めて投げてほしいと思うね。

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