高松商・浅野 伝統校対決で魅せた適時打 昨年イチロー氏から指導 今秋ドラフト候補
「春季高校野球四国大会・1回戦、高松商7-0松山商」(23日、JAアグリあなんスタジアム)
四国大会が23日に開幕し、17年ぶりに春の愛媛県を制した松山商と、高松商の伝統校対決が実現。今秋のドラフト候補で、高校通算44本塁打の浅野翔吾外野手(3年)を擁する高松商が初戦でコールド勝ちを収めた。
いきなり浅野が見せた。初回1死二塁、内角の直球に詰まりながらも左中間最深部へ運ぶ適時二塁打で先制。「詰まったが押し込めた」。七回には左打席に入り、昨秋から本格的に取り組む両打ちも披露。大会前に負傷した右太ももが万全ではない中、阪神を含む3球団のスカウトにアピールした。DeNA・進藤編成部長は「パンチ力を感じた。また見たいと思わせてくれた」と評価した。
互いに甲子園優勝経験のある伝統校対決。注目が集まった中、浅野は「高商らしい守り勝つ野球をしよう」と、仲間を鼓舞。いつも通りの野球を心がけた。昨年12月、イチロー氏から指導を受け「どんなときも全力の中で形をつくる」ことを学んだという。そこから常に全力でバットを振り続けており、最後の夏へさらに成長を遂げる。
◇浅野 翔吾(あさの・しょうご)2004年11月24日生まれ、17歳。171センチ、84キロ。右投げ右打ち。外野手。屋島スポーツ少年団で野球を始め、屋島シーホークス、屋島中では捕手を務めた。U-15日本代表に選出され、主軸としてBFEアジア大会優勝に貢献。高松商では1年夏の県独自大会からレギュラー。昨夏の甲子園の智弁和歌山戦で本塁打を放つなど、高校通算44本。