東日本大震災から１１年を迎えた１１日、オープン戦などが開催された球場では黙とうが行われ、半旗が掲げられた。楽天の田中将大投手（３３）は優勝パレード実施を目標に掲げた。

　３月１１日。東日本大震災から１１年を迎えたこの日、当時チームに在籍し今も楽天でプレーする田中将が思いを語った。

　「３・１１になるとＳＮＳやニュースでたくさん取り上げられて発信される。僕自身もやってきたけど、この日だけ何かやればいいというわけではないと思う」

　そう正直に胸の内を明かし「僕は野球選手として東北を背負って戦っていますし、皆さんに何か感じ取っていただけるプレー。そういうものを表現していきたい」。野球を通じて被災地へ勇気を届けようと強い自覚を持って取り組んできた。

　右腕は震災から１０年の節目となった昨年、日本球界へと復帰。大きな期待をかけられたが４勝にとどまり「自分自身ふがいない結果」と悔しいシーズンに終わった。

　震災、日本一、そしてメジャー挑戦。これまで大きな壁を何度も乗り越えてきた背番号１８。「２０１３年みたいにパレードがしたい。皆さんと一緒に喜びたい」。今は９年ぶりの頂点しか見ていない。