オリックス・ドラ4渡部 猛アピール猛打賞 千賀撃ちで「自信」自慢の快足も披露
「オープン戦、ソフトバンク4-8オリックス」(26日、アイビースタジアム)
快晴の宮崎でグラウンドを駆け回った。オープン戦の開幕戦で主役となったのはオリックスのドラフト4位・渡部(慶大)。打っては、ソフトバンクの開幕投手・千賀からの適時打を含む3安打。持ち味の足でも盗塁を決め、球場に駆けつけた鷹党までもが視線を奪われた。
幕開けは初回1死だ。千賀の153キロ直球をバットの先ではあったが、右翼線に運び二塁打。「どんどん振っていこう」と心に決め、ファーストストライクから振り抜いた。
二回2死三塁の好機でも積極性を貫く。初球の151キロ真っすぐを今度は芯で捉え、中前適時打。直後にはすかさず二盗も成功させ、紅林の右前打で一気に本塁を陥れるなど自慢の快足も披露した。
キャンプ序盤の実戦では打ちまくったが、ここ3試合は8打数無安打。「エース級の投手に飲まれていた」と消極的になっていた。ただ、先輩の若月から「結果を気にすんな」と鼓舞された。「すごい安心する言葉だった」と積極性を取り戻すことができた。
塁上ではあまり表情を変えないが「千賀投手から打てたのは自信になります」。六回無死では和田から一塁内野安打も記録。この1試合で渡部のメンタルは確実に強くなった。チームはオープン戦の初戦で幸先良く勝利。その立役者は小柄な快足ルーキーだった。
◆渡部 遼人(わたなべ・はると)1999年9月2日生まれ、22歳。東京都出身。身長170センチ、体重67キロ。左投げ左打ち。外野手。背番号0。今季推定年俸900万円。桐光学園、慶大を経て21年度ドラフト4位でオリックス入団。慶大4年春の全日本大学選手権は打率・563で首位打者賞。東京六大学リーグでは盗塁成功率100%。今キャンプは実戦8試合で23打数10安打。