甲子園を目指せなかった三本松・和田「また帰ってきます」 マスターズ甲子園

 二塁ゴロに倒れた和田(撮影・佐々木彰尚)
 二塁ゴロに倒れた和田(撮影・佐々木彰尚)
2年ぶりに開催されたマスターズ甲子園=甲子園(撮影・佐々木彰尚)
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 「マスターズ甲子園、三本松4-4今治北」(4日、甲子園球場)

 高校3年夏の甲子園が中止となった“102回世代”の三本松・和田海成外野手(19)が「9番・中堅」でスタメン出場。「憧れの場所だった。全力で楽しめた」と目指せなかった聖地を存分にかみしめた。

 全身で甲子園の雰囲気を感じた。「土とか感触が良くて、芝も走りやすくてプレーしやすい」。緑の芝を駆けて打球を追った。ヘッドスライディングで土にまみれた。泥だらけのユニホームを見て「洗わないでおこうかな」と笑顔。全力で聖地を満喫した。

 目指したくても目指せなかった場所だ。「何を目標にしたらいいか、見失ってしまった」。コロナ禍により高校最後の夏の甲子園大会中止が決定。本気でかなえたかった夢が消え、「ショックが大きかった」とうつむいた。時間がたっても消えなかった不完全燃焼の心。「自分の夢を達成したかった」となんとか晴らすため、今大会への出場を決めた。

 新しい目標もできた。「もう一回、同級生で甲子園をかけた戦いがしたい」。何歳になっても母校の名を背負って聖地を目指せるマスターズ甲子園。「また帰ってきたいです」と仲間とともに、聖地への帰還を誓った。

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