イチロー氏が置き土産に黒バット「お守り代わりに」指導受けた千葉明徳高は飛躍誓う

 千葉明徳高の選手の指導に訪れ、記念写真に納まるイチローさん(中央)=代表撮影
 千葉明徳高の選手の指導に訪れ、打撃の合間に笑顔を見せるイチローさん(代表撮影)
 千葉明徳高の選手の指導に訪れ、打撃を披露するイチローさん(代表撮影)
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 米大リーグのマリナーズなどで活躍したイチロー氏(48)=現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター=が3日、千葉市内の千葉明徳高校を訪問し、同校グラウンドで実技を交えながら指導を行った。イチロー氏が高校を指導するのは昨年の智弁和歌山、11月の国学院久我山に続き、3校目。前日を含めて計2日間の指導となった。

 走塁練習では自ら一塁でのリードの取り方を実演。部員たちと一緒にノックを受け、フリー打撃では現役時代と変わらぬ巧みなバットさばきで広角に打球をはじき返した。約4時間にわたった指導を終えると、部員たちを集め、「この冬を越えて、春、どうなっているか注目しています。高校生はひと冬で変わるから。きっかけをつかめば、冬と違う選手になるから。今回、そのきっかけをつかんでくれたらうれしいと思っていた」と熱く語りかけた。

 イチロー氏はさらにサプライズを用意していた。

 「練習で使っていたバット。これを握って、振って思い出すでしょう。これを置いて帰るので。プロの選手の中でも最高のバットです」

 練習で自ら使用した黒色のバットを置き土産としてプレゼントした。「しんどくなっても、これを見て思い出してくれれば。こんなにうまくなった、いい選手になった、と報告を楽しみにしています。これから頑張って」。最後にこうエールを送ると、引退した3年生を含めた63人の部員たちは「ありがとうございました」と声を弾ませ、感謝の思いを伝えた。

 千葉明徳高は春夏を通じて甲子園出場経験がなく、近年の成績としては2009年春の千葉大会優勝、15年秋の千葉大会準優勝などがある。今夏は千葉大会8強で、今秋は千葉大会初戦で敗れていた。

 同校の岡野賢太郎監督(33)は「こういった機会をいただいたことに感謝の気持ちしかない。本気の、もう一つ上のステージにいくためには、という具体的なものをいただきました」と謝意を述べつつ、置き土産のバットについては「どこに保管するかは学校と検討して。選手には約束というか、大会の時には必ず持っていってベンチに入れてお守り代わりにさせていただきます」とした。イチロー氏の教えを胸に刻み、大いなる飛躍を期す。

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