ロッテ・山口 パCS最年少本塁打 若き大砲3安打2打点大暴れ
「パCSファーストS・第2戦、ロッテ4-4楽天」(7日、ZOZOマリンスタジアム)
レギュラーシーズン2位のロッテが、同3位の楽天に規定により九回表終了コールドゲームで引き分け、対戦成績1勝1分けでファイナルSに進出した。山口航輝外野手がパ・リーグのプレーオフ&CSで最年少記録となる21歳2カ月での一発を含む3安打2打点で、価値ある引き分けに貢献した。
若き大砲がファイナルS進出への扉をこじ開けた。高卒3年目の21歳、山口がCS初適時打に初本塁打。初ものづくしの大暴れだ。
3安打2打点の活躍に「短期決戦は負けたら終わりなので、めっちゃ緊張した。自分の力も試せたし、結果も出て、いい2試合になった」。CS初出場の第1戦を含めると6打数4安打、打率・667。“ポストシーズン男”となりつつある男は胸を張った。
四回1死一塁は2打席連続安打となる左翼線への同点適時二塁打。同点の六回1死で真骨頂のパワーを発揮した。安楽の外角直球を大きなフォロースルーのフルスイングで捉えた。打球は右翼ポールを直撃。一時勝ち越しとなる一発となった。
21歳2カ月でのCSアーチは、20年・安田(ロッテ)の21歳6カ月を更新するパのプレーオフ&CSの最年少記録。割れんばかりの手拍子の中でダイヤモンドを一周し、「ほんと気持ちよかった」と充実感に浸った。
同世代の活躍に燃えていた。昨年のCSは同級生・藤原、1学年上・安田の活躍を寮でテレビ観戦。「自分も1軍の舞台でやりたいと思っていた」。今季はチームのV逸後、強化指定選手としてミニキャンプを敢行。1日1000スイングで左手はマメだらけ。今も痛いが「きつい練習だったけど、結果が出てよかった」と笑った。
試合後にはひらめいた一句を詠み上げた。「秋の夢 心はひとつ 日本一」。13歳の時に「伊藤園お~いお茶新俳句大賞」で佳作特別賞を受賞した“俳人”。頭もさえて、打撃も絶好調だ。地元・大阪でのファイナルSでも結果で応える。