ロッテ・鳥谷「心残りはない」18年の現役生活「すっきりして終わります」

 今季限りでの現役引退を表明していたロッテ・鳥谷敬内野手(40)が3日、ZOZOマリンスタジアムで引退会見に臨んだ。阪神で16年、ロッテで2年と計18年の現役生活を振り返り、「心残りはもうない。すっきりして終わります」と完全燃焼したことを告白した。通算2099安打、歴代2位の1939試合連続出場など、輝かしい数字を残したレジェンドはさわやかな表情で現役生活に別れを告げた。

 完全燃焼しての現役引退。悔いはない。鳥谷は勝負師の表情を一切、見せなかった。やりきったという顔で、ユニホームを脱ぐことを表明した。

 冒頭で「今年1年、チームの勝利のためにと思ってきたが、貢献できなかった。そういう意味で、そろそろ自分で辞めないといけない気持ちでいた。シーズンが終わった時もその気持ちに変わりはなかったので、辞めようと思いました」と公の場で初めて引退理由を明かした。現在の心境については「心残りはないです。すっきりして終わります」と正面を見つめて語った。

 開幕戦となった04年4月2日の巨人戦。「7番・遊撃」でプロ初出場を果たし、積み上げた出場試合数は、歴代2位の1939試合連続出場を含む2243試合。18年間、プロ野球選手でいられたことに感謝する。

 プロ入り後は「40歳でショートを守る目標を持ってやってきた」。不惑シーズンは史上最年長での開幕遊撃スタメンを勝ち取った。「守れる状態でできたし、達成感はある」。体の限界まで慣れ親しんだポジションに就けた充実感がある。

 16年間在籍した阪神時代については「試合に勝った負けた、打つ打てない。いろんなことが毎日あった。そういう意味で楽しいよりも苦しい16年間だった」と振り返った。

 ナイター前の午前中の日課にしていた、球場でのランニング中の光景は今も忘れない。「阪神でもロッテでもそうでしたけど、グラウンドを整備してくれる人、ゴミを拾ってくれる人、いろんな人に支えてもらっているんだなと感じた。自分の調子や感情だけで逃げ出すことはできないという思いが常にあった」。さまざまな人のサポートでここまで来ることができたと謝意を述べた。

 昨年3月、ロッテに入団。古巣を離れ、甲子園の良さに気づかされたことがある。今年の交流戦3試合でプレーし「打席の雰囲気、球場の雰囲気というのは離れてみて『逆にあそこはやりやすかったのかな』と感じた」と聖地の偉大さを再発見した。

 会見の最後に早大の後輩で、助言を送ってきた中村奨から花束を受け取ると、笑みをこぼした。野球界に数多くの功績を残したレジェンドが、さわやかにZOZOマリンスタジアムを後にした。

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