鳥谷敬、現役引退 阪神-ロッテ数々の鉄人伝説残した18年間「感謝しかありません」

 阪神時代の鳥谷
 ロッテで2年間プレーした鳥谷
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 ロッテの鳥谷敬内野手(40)が31日、今季限りでの現役引退を球団に申し入れ、了承された。ロッテ移籍2年目の今季は史上最年長遊撃手開幕スタメン出場を果たしたが、7月6日に出場選手登録を抹消され2軍で調整を続けていた。阪神、ロッテで現役生活18年間、通算2099安打を放ったレジェンドがユニホームを脱ぐ。

 阪神で16年、ロッテで2年間プレーし、通算2243試合に出場し、限界までやりきった。18年目の今季は32試合の出場にとどまり、今までのパフォーマンスが出せなくなったことで、現役引退を決断した。

 「いろいろな人と出会い、支えていただき、ここまで現役をすることができました。今は感謝の気持ちでいっぱいです。今シーズン、チームが調子いいときも悪いときもあった中で、力になることができず、ユニホームを脱ぐ決断をしました」

 不惑を迎えた今季。若手に負けじと、オフは妥協なきトレーニングで自らを追い込み、開幕ショートスタメンを目標に掲げた。「自分が一番、パフォーマンスを出せるポジション。しっかり勝負できるように。年齢で判断されないようにみせられるものはみせていきたい」。その言葉通り、2年ぶりに参加の春季キャンプでは、率先して声を出し、3月26日開幕戦は39歳9カ月の史上最年長遊撃スタメンを勝ち取った。

 「行くだけではつまらない。しっかりグラウンドに立っていられるように」。もうひとつの目標だった交流戦での古巣・阪神との対戦も実現させた。5月25日。2年ぶりの甲子園で代打で適時打を放ち、勝利に貢献。阪神ファンからも大きな拍手をもらい、プレーできたことは、大きな思い出となった。

 シーズン序盤は若手に負けないプレーをみせていたが、年齢からくる衰えは隠せなかった。6月6日の横浜戦が1軍での最後の出場となった。7月6日に出場選手登録を抹消。その後はイースタンの試合にスタメンで出続け、出番を待ったが、若手の台頭もあり、1軍再復帰はかなわなかった。

 「この18年間は苦しい時もありましたし、いい時もありました。その時間すべては周りの人の支えがあってのものです。皆様の支えと応援のおかげで試合に出続けることができてプロ野球選手、鳥谷敬の形を作れたのだと思います。感謝しかありません。18年間ありがとうございました」。プロ野球歴代2位の1939試合連続出場、通算2099安打という輝かしい栄光を残し、グラウンドを静かに去る。

 ○鳥谷 敬(とりたに・たかし)1981年6月26日生まれ、40歳。東京都出身。180センチ、79キロ。右投げ左打ち。内野手。聖望学園から早大を経て、2003年度ドラフト自由枠で阪神入団。プロ1年目の04年4月2日・巨人戦(東京ドーム)で初出場初先発(7番・遊撃)。20年ロッテ移籍。最高出塁率(11年)、ベストナイン6回(08・10~11・13~15年)、ゴールデン・グラブ賞5回(11・13~15・17年)。04~18年の1939試合連続出場はプロ野球歴代2位。13年WBC日本代表。

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