引退の日本ハム・谷口が代打で涙のヒット「逆方向への打撃を最後に表現」栗山監督とハグ
「日本ハム-西武」(26日、札幌ドーム)
今季限りで引退する谷口雄也外野手(29)が七回、代打で出場し、現役最後の試合で通算140本目となるヒットを放った。
2死から代打がコールされ、客席からは大きな拍手。目には涙を浮かべていた。初球をスイングすると左前にはじき返し、スタンドを沸かせた。
走者として残ったが、後続はなく本塁にはかえれず。目をぬぐいながら、ベンチに引き揚げると栗山監督に抱きかかえられてたたえられた。
中島卓也と交代しての代打で、守備には就かずに退いた。八回から遊撃の守備には谷内が入っている。
谷口は球団を通じ「よかった、というひと言に尽きます。緊迫した場面で出してもらって、なるべくひと振りで決めたいと思っていました。僕の特徴であり、ずっと追い求めてきた逆方向への打撃を最後に表現できてよかったです」とコメントした。
谷口は愛工大名電から10年度ドラフト5位で入団。14年には72試合に出場するなど、左の強打を売りに頭角を現した。16年も83試合の出場で打率・254の成績を残し、日本一に貢献。以降もレギュラー候補として期待された。
だが、17年に右膝靱帯損傷の重傷を負ってから成績が伸び悩み、今季はこの試合で8試合目の出場。安打は2本目だった。
また、童顔で女優・剛力彩芽に似ていることでも話題となり、引退を発表した直後も「谷口きゅん」の愛称がツイッター上で多く見受けられるなど反響が大きかった。