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探り合い?ドラフト戦線に異変 12球団いまだ1位公表なしの理由

 プロ野球のドラフト会議は今月11日に行われる。当日まで1週間を切る中、ここまで1位公表はなし。例年以上に各球団の戦略が見えにくい状況となっている。

 5日、巨人・大塚淳弘球団副代表は「ピッチャーは決まっている。その中で即戦力のピッチャーもいるし、有望な高校生もいる。1位、2位はピッチャーでいきたいです」と説明。ただ具体名の公表は避け、ドラフト会議の直前まで検討する意向を示した。4日、日本ハム・大渕スカウト部長も1位指名は「まだ決まっていません」と、熟考する方針を明かした。

 昨年はドラフト12日前、オリックスが近大・佐藤輝明外野手(現阪神)を1位指名でいくことを12球団最速で公表。その後、ロッテが11日前に早大・早川隆久投手(現楽天)に決定するなど、当日までに7球団が公表していた。例年、他球団をけん制する意図を含めて公表する球団が少なくないが、今年は雰囲気が異なる。

 ドラフト戦線に何が起きているのか。ひとつは昨年競合した近大・佐藤輝明内野手(現阪神)、早大・早川隆久投手(現楽天)のような突出した目玉不在が挙げられる。高校生では市和歌山・小園健太投手、高知・森木大智投手、ノースアジア大明桜・風間球打投手の3選手は150キロ超の速球が魅力の本格派右腕。大学生では筑波大・佐藤隼輔投手、西日本工大の隅田知一郎投手、社会人でも三菱自動車倉敷オーシャンズ・広畑敦也投手、JR東日本・山田龍聖投手らがいる。

 ただ、日本ハム・大渕スカウトは高校、大学の投手が軸になることを示唆しつつ、「1位になるのは何人かいるんじゃないかと。逆にいうと、『これっ』ていう選手がいなかった」と、悩んでいることを明かした。

 また今年は例年よりドラフト会議が2週間も早いこと、新型コロナウイルス対策で選手を直接視察できる場が少なかったことも、絞り込み作業に影響を与えている。

 4日には上位候補の関西国際大・翁田大勢投手を目当てに、7人態勢の阪神を含む12球団約50人が視察。新型コロナの影響で春秋を通じて初めてスカウトが視察可能となったことから、直前に各球団が大集結する格好となった。これ以外でも部員がコロナ感染で活動停止となっていた法大のように、現段階での選手の実力をスカウトが判断する機会が乏しいケースも多い。

 あるスカウトは「全然分からない。(他球団の)予想がつきにくい」と困惑する。例年、他球団のシミュレーションをしながら戦略を練っていくが、探り合いにもなっている状況だ。

 今季は阪神・佐藤輝や中野、広島・栗林、DeNA・牧、日本ハム・伊藤、楽天・早川などルーキーが大活躍した。残り少ない時間で各球団がどう方針を固めていくのか、注目が集まる。

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