日本ハム・斎藤佑樹が引退 ケガに泣いたプロ生活、11年間で幕 「体のこと」で決断

 日本ハムの斎藤佑樹投手(33)が1日、今季限りでの現役引退を発表し、千葉県鎌ケ谷市内の2軍施設で取材に応じた。早実時代の2006年に夏の甲子園で優勝、早大では大学通算31勝と華々しい成績でプロ入りした。しかし11年間のプロ生活では度重なるケガに悩まされ、結果的に「体のこと」が決断の決め手となった。引退セレモニー、今後の進路などは未定。

 もがき続けたプロ野球人生だった。苦しみながらも復活を信じたが、ついにかなわなかった。引退への葛藤がないわけではない。それでも「ファイターズで11年間、最高の仲間たちと一緒にプレーできてとても幸せ」。右腕は穏やかな表情で、胸中を語った。

 期待は大きかった。日本中が見守った06年夏の甲子園大会決勝、田中将大(現楽天)との延長再試合の熱投を制し伝説になった。青いハンカチで汗をぬぐう姿が“佑ちゃんフィーバー”も巻き起こした。早大でも通算31勝。プロ入り1年目の11年には6勝を挙げ、翌年は開幕投手も務めるなど順調だった。

 だが逆風はすぐに吹いた。度重なるケガに泣き成績は徐々に下降。17年を最後に勝ち星はなかった。「細かいことをいえばキリがない。肘も肩も股関節も全部」。昨秋には右肘靱帯(じんたい)を断裂し、プロ入り後初めて1軍登板なし。「今年1年で結果が出なかったら、という思いでやっていた」と早期復帰を目指し保存療法を選択。球速に頼らない投球術に手応えをつかみつつあったが、2軍戦では11試合で3勝1敗、防御率5・63。活路を開けなかった。

 注目度の大きかった斎藤佑のプロ生活。満身創痍(そうい)の体でも最後までやり遂げたまな弟子に、栗山監督は「最後までしっかりやったと、俺は一生忘れない。『お疲れさん』って言ってあげたい」としみじみ。「自分で決めた以上は、前だけを見て進んで行きたい」。背番号1は、静かにプロ生活に別れを告げる。

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