「楽天１－３ロッテ」（２７日、楽天生命パーク宮城）

　劣勢でも粘り、食らいつき、そして最後に勝利を収める。“逆転のロッテ”の真骨頂で終盤に楽天を突き放し、２位へ浮上した。

　同点の八回無死。「何としても塁に出たいという気持ちだった」という中村奨が、楽天２番手・安楽のフォークを左翼席へ運ぶ決勝の７号ソロ。「感触的にはいったと思った」という一発が、チームに勝利を呼び込んだ。

　決して楽な展開ではなかった。楽天先発・田中将の前に、好機を作りながらも得点は五回に安田が放ったソロによる１点のみ。「この３連戦が大事。みんなそういう意識でやっていた」と話す中村奨の思いが、均衡を破る一打につながった。

　終盤の勝負強さが際立つ後半戦も、中村奨は「もう少し早い回に点を取り、先発に余裕を持って投げてもらえるように頑張りたい」と今後を見据え、理想の勝利を追い求める。

　それでも、たくましさを増すチームに「いい攻撃はできた。明日も全力で取りにいきたい」と井口監督。一気に頂点へ－。その勢いが生まれつつある。