近江 山田&岩佐“必勝パターン”で歴史刻んだ 史上初の近畿勢オール初戦突破

 「全国高校野球選手権・1回戦、近江8-2日大東北」(20日、甲子園球場)

 1回戦1試合と2回戦3試合が行われた。19日が降雨ノーゲームとなった近江(滋賀)-日大東北戦(福島)は、近江が最速146キロの2年生右腕・山田陽翔投手と最速148キロ右腕・岩佐直哉投手(3年)の継投で逃げ切り、2回戦進出。1978年に現行の49代表校制が定着して以降、初となる近畿勢のオール初戦突破を決めた。

 最速145キロオーバーコンビの“必勝パターン”で偉業をつかみ取った。「ナイスピッチ。後は任せろ」。2点リードの六回。岩佐は先発した2年生の山田からバトンを継いだ。「ここまで来たら気持ちが大事」。気迫がこもった右腕を全力で振り切った。140キロ超えの力強い直球を次々と投げ込み、圧巻の三者連続三振。「ナイスピッチ!」。山田の声に笑顔で返した。

 勝利の鍵は2人が握る。先発した山田は「(岩佐が)後ろにいることで思い切って頭からいける」と、序盤からテンポよく飛ばした。五回にはこの日最速の145キロをマークし、5回2失点でバトンタッチ。「後はお願いします」と頼れる先輩にマウンドを託した。

 代わった岩佐は最速146キロの速球を軸に4回を7奪三振無失点とピシャリ。滋賀大会も準々決勝以降は2人の継投でしのいだ。「山田と僕は近江の必勝パターンなので」と胸を張り、降雨ノーゲームで仕切り直しとなった一戦を勝ち切った。

 今大会はここまで智弁学園、神戸国際大付、大阪桐蔭、京都国際の近畿4校が初戦を勝利していた。智弁和歌山も宮崎商の部員の新型コロナウイルス感染による出場辞退で不戦勝。78年に現行の49代表校制が定着して以降、初の近畿勢オール初戦突破に王手がかかっていた。

 相性抜群の2人のリレーで新たな歴史を刻んだ。近畿勢で甲子園通算勝利数最下位の滋賀が最後の勝利を決めたことに岩佐は、「近畿の中で力が劣っているのに…。すごいこと」と目を丸くした。次戦は同じ近畿勢の強豪・大阪桐蔭。山田は「ひるまずに戦いたい」と、西の横綱相手にも“必勝パターン”で立ち向かう。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス