負傷の相手を「もう一回頑張れ」と救護 高岡商と松商学園の隣県対決で友情プレー

7回、ファウルを追いかけてフェンスに激突した高岡商・石黒和弥(左)の首元にアイシングをする松商学園・野田留輝(右)=撮影・伊藤笙子
7回松商学園無死、ファウルを追いかけてフェンスに激突した高岡商・石黒和弥(右下)にアイシングを差し出す松商学園・野田留輝(左)=甲子園(撮影・伊藤笙子)
7回、邪飛を追った際にフェンスにぶつかり、痛がる高岡商・石黒(下)=撮影・北村雅宏
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 「全国高校野球選手権・1回戦、松商学園17-4高岡商」(11日、甲子園球場)

 アクシデントに球場が騒然となった。

 七回無死、高岡商の石黒和弥遊撃手(3年)が三塁後方のファウルフライに飛び込み、頭からフェンスに激突。その場で倒れ、動けなくなった。

 すぐに駆け寄った高岡商ナインに混じり、三塁ブルペンにいた松商学園の背番号12・野田留輝捕手(3年)も素早くアイスパックを持って駆け寄り、石黒の首を冷やした。立ち上がった石黒に、野田が笑顔で声をかけ続ける様子もあった。

 石黒は「松商の選手には『もう一回頑張れ!』と言ってもらいました」と感謝。その後、遊撃の守備に復帰した。フェンスを恐れず飛び込んだ石黒と、戦う相手にも気遣いを見せた松商学園の両者。隣県対決の友情プレーに、両チームの応援席から温かい拍手が送られた。

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