日大山形・滝口 右肘手術乗り越え復活の3者三振 指揮官驚く「まさか3者三振とは」

 「全国高校野球選手権・1回戦、日大山形4-1米子東」(10日、甲子園球場)

 苦境を乗り越えた右腕がチームを救った。日大山形・滝口琉偉投手(3年)は4-1で迎えた九回無死満塁でマウンドへ。抑えれば勝利。一発が出れば逆転を許す。緊迫した場面を託されたが、「いつでもいける準備をしていたので」と物おじすることなく聖地のマウンドに立った。

 先頭の1番・岩崎を145キロ直球で見逃し三振に斬ると、続く藪本は球速を落としたスライダーで空振り三振に。さらに、船木佑への初球は自己最速を更新する147キロを計測。最後はこん身の真っすぐを投じ、圧巻の3者連続三振で試合を締めた。

 昨年12月、右肘の手術を経験した。3月頃に投球を再開するまでは「体を見つめ直す時間にあてた」と体幹トレーニングなどで下半身強化。ショートイニングでの投球が可能となった今春の県大会からは本格的にリリーフに挑戦し、今夏の山形大会も抑えとして好投した。

 荒木準也監督(49)も「まさか3者三振とは思ってなかったですが…。ああいうツラい場面でも抑えてくれるのが滝口」と目を細めた。

 試合後には「甲子園で150キロ出したい」と高い目標を口にした滝口。チームにとって欠かせない存在として復活した右腕の挑戦は、ここから始まる。

 ◆滝口琉偉(たきぐち・るい)2003年9月9日生まれ。山形県出身。182センチ、82キロ。右投げ左打ち、投手。小1から東部ボンバーズで軟式野球を始め、東根第三中時代は軟式野球部に所属。日大山形では1年秋から外野手としてベンチ入りし、2年秋から本格的に投手に転向。最速147キロ。

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