米子松蔭 不戦敗取り消し 21日に2回戦開催 対戦相手も理解 県高野連異例の措置

 鳥取県高校野球連盟は19日、どらドラパーク米子市民球場で会見し、学校関係者1人が新型コロナウイルスに感染し、夏の高校野球鳥取県大会への出場を辞退した米子松蔭の問題について「不戦敗を取り消す」と発表した。試合は米子松蔭の学校が再開となる21日に行われる。

 県高野連はこの日午前7時30分頃から大会本部を置く同球場で大会運営委員会を開き、情報共有や関係機関との協議を進めてきた。

 会見には田辺洋範会長と朝日新聞社角谷陽子鳥取総局長が出席した。田辺会長は「(対戦相手の)境にも説明して理解して頂いて、開催が決定しました」と説明。「試合をやらせたい心情はあった」と明かし、「全力プレーしていただいて悔いの残らないように戦って頂きたい」と話した。

 今回の措置により、鳥取大会は日程を変更。従来は21、22日に準々決勝を行う予定だったが、21日には2回戦米子松蔭-境のみ開催。日程を2日づつ延ばし、23、24日に準々決勝、26日に準決勝を行い、決勝は28日に行う。日程延長はガイドラインはなかったが、異例の措置となった。

 米子松蔭は春季大会の優勝校で、第1シード校として17日の第1試合2回戦で初戦を迎え、1回戦を勝ち上がった境と対戦する予定だった。

 だが、16日深夜に学校関係者1人の感染が判明。野球部員、野球部関係者らとの接触はなく、独自の抗原検査で野球部員や顧問らの陰性を確認したが、感染者や濃厚接触者でないことを公的に証明する時間がなく、17日朝に辞退が決まり不戦敗となった。

 同校は18日に主催者の県高野連に対し、大会復帰を求める嘆願書を提出した。

 さらに米子松蔭の西村虎之助主将は18日にツイッターを更新。「僕たちは夏の大会に向けて、甲子園目指して、必死に練習してきました。部員から陽性者は出ていません。校長先生含め学校は最後の最後まで出場できる道を探してくれました。試合もできずに、このまま終わってしまうのは、あまりにも辛いです。何とか出場する道を模索していただけませんか?」と訴えていた。

 さらに「保健所が開くのは8:30でしたが、当日のメンバー交換時間は8:10でした。こういうケースの場合に、対応できるような開催要項ではありませんでした。これは主催者側の不手際だと思います。しかしながら、試合開始時間の変更や日程変更の要請は一切受け入れて頂けませんでした。」と状況を説明していた。

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