高知・森木 大阪桐蔭相手に11K “土佐の怪物”にスカウト12球団50人が熱視線

 「練習試合、大阪桐蔭4-3高知」(3日、大東市立龍間運動広場)

 今春四国大会王者の高知が3日、近畿王者の大阪桐蔭と練習試合を行った。1試合目には今秋ドラフト上位候補の最速154キロ右腕・森木大智投手(3年)が先発し、7回9安打3失点。強豪を相手に毎回の11三振を奪う力投を見せ、ネット裏で視察した12球団約50人のスカウトをうならせた。

 注目を集めた剛腕と大阪桐蔭打線の対決。初回にいきなり強力打線が牙をむいた。2番・繁永晟内野手(3年)がフェンス直撃の二塁打。その後、2死一、三塁のピンチを招いた森木は、5番・前田健伸内野手(3年)に左越え適時二塁打を許し、2点を奪われた。最速154キロを誇る直球を捉えられた。

 ただ、ここからの修正力が並ではない。二回は先頭に安打を許しながらも、変化球を織り交ぜ、後続を3者連続三振。その後もカットボール、スプリットなどで七回まで毎回の計11奪三振と実力を示した。この日は最速152キロを計測したが、相手打線の反応を見て変化球を軸とする投球にシフトチェンジ。ゲームメーク能力の高さをうかがわせた。

 ネット裏には12球団のスカウトが集結。阪神は嶌村球団本部長など11人態勢で剛腕の動向を確認した。山本スカウトは「初回は力んでいた部分があったが、変化球をうまく使っていた。楽しみに予選を見ていきたい」と評価。巨人の榑松アマスカウト統括は「変化のレベルが高い。間違いなく(1位指名の)12人に入ってくる」と絶賛した。

 中学時代から森木を指導する浜口佳久監督は、剛腕にとって最後の夏に向けて「感慨深い。森木が甲子園に立つところを見たい」と願った。エースの躍動と共に念願の聖地を目指す。

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