常総学院「木内監督に絶対に1勝を」執念のバスターで名将に白星ささげる

タイブレークの13回、バスターから適時打を放つ常総学院・秋本璃空=甲子園(撮影・伊藤笙子)
延長13回タイブレーク戦を制し、大喜びで応援席へ向かう常総学院ナイン=甲子園球場(撮影・吉澤敬太)
タイブレークの末に初戦突破を決めた常総学院ナイン=甲子園(撮影・伊藤笙子)
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 「選抜高校野球・1回戦、常総学院9-5敦賀気比」(24日、甲子園球場)

 常総学院(茨城)がセンバツ史上初となるタイブレークを制した。5-5で突入した延長十三回に秋本がバスターで勝ち越しタイムリー。鳥山と田中も適時打を放ち4点を加えて相手を突き放した。

 タイブレークとなった延長十三回の攻撃前。ベンチ前に円陣ができていた。「タイブレークの練習をしたことがなかったので、気持ちは負けないようにしようという話をしました」。試合後、鳥山が円陣でのやり取りを振り返った。

 延長十三回無死一、二塁から打席に入った秋本はバントの構えで、まず2球を見送る。動いたのは3球目。カウント1-1から外角低目の直球をバスターして捉えた打球は右前適時打となった。

 「(島田監督から)最初はバントの構えでファーストとサードの動きを見ろ、と。ファーストのチャージが強かったので」と秋本。バントの構えを見せながら内野陣の動きを確認。狙う打球方向を定めてからのバスター決行だった。

 プロ野球の日本ハムなどで活躍し、昨夏に就任した同校OBでもある島田監督にとっても聖地初勝利。昨年11月には木内幸男元監督が他界。秋本は「木内監督が亡くなって絶対に1勝をという気持ちでやりました」。天国の名将にささげる勝利でもあった。

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