智弁学園・前川、意地のタイムリー 阪神スカウトらの前で2打点

 「練習試合、智弁学園6-4関大北陽」(7日、智弁学園グラウンド)

 今秋ドラフト候補の智弁学園の前川右京外野手(3年)が7日、関大北陽との練習試合に「3番・左翼」で先発出場。阪神や巨人、中日のスカウトが見守る中、3打数1安打2打点だった。

 決して本調子ではなかった。七回1死二、三塁の第4打席。それまで凡退に終わっていた前川は「自分のバットが重く感じた」と急きょチームメートのバットを借りた。そして中前へ適時打。「打ちたいと力んでしまって全てがバラついている。何かを変えないとと思った」。必死に解決策を探す中での意地の一本だった。

 小坂将商監督(43)も「前川は重症ですね」と苦笑。トス打撃やロングティーなど、巨人・岡本和の高校時代と同じ調整方法での軌道修正を課した。センバツの1回戦で対するのは強敵・大阪桐蔭。前川の復調なくして勝てる相手ではない。

 それでも阪神・山本スカウトは「スイングも打球も高校生の左打者ではトップクラス。センバツで大阪桐蔭にどう対応するか見ていきたい」と評価は不変。1年時から逸材と言われてきたスラッガーの不振脱却に期待を寄せた。

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