岩隈久志氏、進路未定も「野球の伝道師でありたい」

 今年も多くのプロ野球選手たちがユニホームを脱いだ。移籍先など次の進路が決まった選手がいる一方で、未定の選手は例年以上に多い。まずはセ・リーグ編。かつて一時代を築いたG戦士が思いを語った。

  ◇  ◇

 苦しみの日々を乗り越えた右腕の表情は晴れやかだった。「最後の最後まで挑戦させていただいたことに、感謝しています」。2019年から巨人のユニホームに袖を通した岩隈久志投手(39)。在籍2年間で1軍登板なしに終わった。右肩のリハビリに時間を費やし、己と向き合い続けた日々だった。

 日米4球団を渡り歩き、21年の現役生活で170勝を挙げた歴戦の右腕。その中でも印象に残っている試合に挙げたのが11年の開幕戦だ。当時、楽天のエース格だった岩隈は直前に東日本大震災で甚大な被害が出た東北に向けて、必死に腕を振った。「東北でみんなが苦しんで戦っているところを任されたことに関し、すごく緊張して。その試合をみんなで勝てたことが思い出」。8回1/3を4失点という力投で、被災地に勝利を届けた。

 引退後は「ひとまずゆっくりしたい。いずれは、野球の伝道師であれるような存在でありたい」と語ったように、進路は未定だ。それでもライフワークの社会貢献活動は今後も積極的に行う方針。一歩ずつ現役時代の恩を返していく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス