プロ野球 コーチはオフの期間に何をしている?名伯楽・内田順三氏が語る

 プロ野球はオフシーズン真っただ中。ストーブリーグや契約更改にも注目が集まっているが、来季へ向けた体作りに動き出している選手も少なくない。一方で、現役コーチは12月1日から翌年の1月31日まで指導を禁止されていることからも、動きは見えにくい。この期間、コーチは何をしているのか。37年間、巨人や広島で打撃コーチを務めた内田順三氏(デイリースポーツ・ウェブ評論家)に聞いた。

 ◇ ◇

 コーチは選手のように「契約更改」というものはなく、秋に契約を更新するときや、新コーチとして新たに契約を結ぶときが「評価」となる。複数年契約というものもあり、私にも言ってもらったことはあるが、37年間すべて1年ずつ契約を結んでいった。

 オフに入ると大半のコーチは趣味のゴルフをして、少しゆっくりするよね(笑)。シーズン中はほとんど休みらしい休みもないからね。ただ、意外と時間はない。今季を振り返ったり、来季に向けて具体的なことを考えたりとしていくものだ。

 スコアラーからもらったデータを見ながら、選手一人一人の課題や弱点、相性の悪かった相手との傾向を洗い直す。苦戦した球種、カウント別の打率などを見ながら細かく反省点を挙げていく。チームの平均得点が4・5だったのであれば、来年は5・5にするためにどうしていくのか。年明けには首脳陣のミーティングでプレゼンしなくてはいけないからね。

 そもそも、秋の時点で球団から「来年はこうしてほしい」などと要望を受け、ルーキーも含めて強化指定選手なども決まっていく。ファームでもフェニックス・リーグが終わった時点で、春の1軍キャンプに推薦する選手は絞り込まれている。それと照らし合わせながら、キャンプの練習メニューや指導方法、伸び悩んでいる選手へのアプローチの再考も含めて考えていく。

 新外国人に関して、カープの場合は獲得前にコーチも候補選手の映像を一緒に見て意見をしたこともあった。ただ、ジャイアンツでは「今度こういう選手が来る」ということを言われることが多い。それは球団によって違うからね。決まったら映像を見ることもあるけど、外国人は来てみないと分からない。キャンプからスタートという形になるね。

 今の選手は2、3日休んだらすぐに来季へ向けて動き出す。体の状態をゼロに戻したくないのだろう。そういう点でもオフは短くなっている。コーチもそろそろ、頭を切り替えて動き出しているはずだよ。

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