ヤクルト・村上 サイクルスチール プロ野球タイの1回3盗塁 41年ぶり快挙
「阪神8-7ヤクルト」(5日、甲子園球場)
ヤクルトの村上宗隆内野手(20)が、プロ野球記録タイとなる1イニング3盗塁を決めた。主砲が足でも魅せ、両リーグでは41年、セ・リーグ67年ぶりのタイ記録。衝撃の3盗塁だった。
二回だ。2死走者なしから右前打で出塁すると、次打者・宮本への初球から積極的に二盗を仕掛けた。「行けたら行け」のサインに、「思い切っていきました」と振り返る。
その後、2死一、二塁で迎えた西浦の打席では2球目にダブルスチールを敢行。成功させると、続く3球目だった。二走・宮本が投手のけん制で飛び出すと、三走・村上は一気にホームへ。「ホームだけを見て走りました」とホームスチールで生還。打点王や本塁打王を争う主砲が、今季11盗塁に到達した。
試合後の村上は、「すごくうれしい。隙があれば、いいスタートを切れればと思って見ていました」とし、走力について「自信はないです」と笑った。それでも「遅い方ではないので、いいスタートが切れたり、いい判断ができたら(盗塁は)決まる。そこを磨いていきたい」と話した。
また1イニング3盗塁は、プロ野球最多タイ記録。直近では1979年島田誠(日ハム)以来、41年ぶり。セ・リーグでは1953年の土屋伍郎(国鉄)以来67年ぶりとなる。