巨人 今季初サヨナラ勝ち 代打・亀井が決めた!7日に死去した恩師・宮井氏に捧げる劇打

9回巨人2死三塁、中前にサヨナラ打を放ち、ナインに祝福される巨人・亀井善行(左から3人目)=東京ドーム(撮影・西岡正)
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 「巨人4-3ヤクルト」(13日、東京ドーム)

 極限まで集中力を高め、一振りに魂を込める。大音量のチャンステーマと大きな拍手に背中を押され、巨人の代打・亀井が初球に狙いを定めた。「一振りで決めるつもりでした」。天国の恩師にささげる今季初のサヨナラ打。歓喜のウオーターシャワーを浴びた後、すがすがしい表情で語った。

 「最後にいいところを見せられたかな」

 同点で迎えた九回2死一、三塁の好機。松原に代わって打席に入り、マクガフの直球を中前にはじき返した。スピードを緩めながら一塁ベースに達し、後方からは笑顔の仲間たち。昨年8月9日・ヤクルト戦以来、自身10度目のサヨナラ打で接戦に終止符を打った。

 原監督は「初球に仕留めたというのはもう見事です」と最大級の賛辞を贈った。足のコンディションが万全ではなく、1日・広島戦を最後に9試合連続でベンチスタートのベテラン。だが満身創痍(そうい)の体でも最善を尽くし、自らの仕事に徹する。そんな姿を後輩たちは見ている。

 この日は7日に死去した恩師、元中大野球部監督・宮井勝成さんの告別式。参列はできなかったが、感謝の気持ちを最高の形で届けた。「この勢いでしっかり明日からも勝てるように頑張ります」。チームに今季初のサヨナラ勝利をもたらした亀井の言葉が、本拠地に響いた。

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