広陵完敗…強力打線が空転 中井監督「負けるべくして負けた試合」

 「高校野球広島大会・決勝、広島商9-1広陵」(9日、鶴岡一人記念球場)

 決勝が行われ、広陵は広島商に1-9で敗れた。広島商先発・広島智広投手(3年)の前に強力打線が空回り。守備や走塁でもミスが出て、広陵らしからぬ大敗を喫した。

 ライバル対決はまさかの大敗。広陵の中井哲之監督は「ミスが止められず、負の連鎖が続いた。出塁すべき選手は出塁せず、打つべき選手も打たない。負けるべくして負けた試合」と、力不足を認めるしかなかった。

 二回、連続スクイズなどの小技で揺さぶられ、守備のミスも重なり5点を失った。準々決勝の広島新庄戦で13安打9得点、前日の準決勝・高陽東戦では24安打18得点をマークした強力打線も空転。広島商・広島に完全に封じ込められ、1点を取るのがやっとだった。

 昨夏の準決勝で広島商に5-13で完敗。先輩の借りを返そうと、選手は気合十分で臨んだが、指揮官の目には「気合が入り過ぎていた」ように映った。そこが思わぬ落とし穴となった。主将の宗山塁内野手(3年)は「今までできたことが、きょうの決勝では硬さが出てできなかった。甲子園のあるなしに関係なく、優勝するつもりで戦ってきたが、最後にこういう結果になって悔しい」と無念さをにじませた。

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